本記事では、私たち夫婦が実際に現在住んでいる、猫と一緒に暮らす物件を見つけるまでのお話を書きたいと思います。
マレーシアの「ペット可物件」とは?
マレーシアにある「ペット可」の物件はどこなのか、情報を探していらっしゃる方は多いと思います。
私たちは、日本からの引越しの際および部屋探しの時点でまだペットは飼っておらず。
マレーシア移住後、落ち着いて準備が整い次第、様子をみて猫をお迎えすることを事前に夫婦で決めていました。
日本からリサーチ・準備
日本に居ながら物件の事前リサーチをはじめたときにまずネット上で「ペット可」と出てくる物件から探し始めました。
日本の賃貸だと(地域や物件により多少の違いもあるかもしれませんが)犬猫はひとくくりに「ペット可物件でないと絶対NG」という認識と思います。
少なくとも私の経験上、日本では賃貸契約書にもペットに関して記載があり、規約違反の場合は罰金や弁償・強制退去などがあり得ると思います。
ペット可物件の実態
調べてみたものの、クアラルンプールの「ペット可物件」検索で出てくるのはたった十数件。しかも基本場所も駅から遠くて不便なところだったり、築年数がかなり経っている古めの物件だったり。
そして基本的にはペット可=犬のことのよう。
「ペット可物件」と出てくるコンドミニアムも、物件側が公式的に「うちはペット歓迎です!Welcome!」と言っているわけではないらしく、いわゆる「ペット黙認」状態という内容を不動産エージェントさんの記事で見かけました。
この物件やエリアはペットを飼って住んでいる人も多いし、コンドミニアムとして禁止してる決まりもない、ペット黙認=ペット可物件 という情報になっているように感じました。
日本みたいにはっきり区別されている感じではないの?そもそもマレーシアって賃貸でのペットへの認識、日本とは違う?
日本とは違う賃貸ペット認識
日本語で調べると「マレーシアのほとんどの物件はペット禁止です、飼うなら黙認物件」だとか、「犬は嫌われるのでNG、猫はOK」「ペットを飼う場合ペット可物件やエリアを選びましょう」というざっくりした内容しか見つからない。
マレーシアで猫や犬を飼ってる方ってけっこういるみたいなのに、全員、本当にその数十件の中だけに住んでいるの?はっきりとした情報がないね。やっぱり黙認だからなのかな。もやもや。
そこで、クアラルンプール在住のローカルマレーシア人の友人に話を伺ってみました。
マレーシアではペットを飼っている人は多い?
多いと思うよ。僕の友達も猫を飼っているひとばかり。
自分の家や実家じゃなくて、賃貸で飼っている人はいる?
KLCC近辺の賃貸で猫飼っている友達が数人いるよ。
それってペットOKの許された物件で飼ってるの?
ペットがOKとか、そういうの自体あまり聞いたことがないし知らないなぁ…猫ならみんな普通に飼ってるよ。
なるほど。そういう認識らしい。
日本でも、物件によってはペット不可物件でもうさぎやハムスターがグレーゾーン?だったりして飼っている人もいると聞きます。(もちろん本来は飼う前に大家さんや貸主に許可をとるのは大前提かと…私は日本の賃貸で動物を飼った経験がないためわかりません。)
どうやらマレーシアでは猫はそちら側に近い認識のようで、そもそもそんなこと気にする?というニュアンスを感じました。
やっぱり猫に関しては、イスラム教の考えが強く反映しているお国柄もあるのかもしれません。
一方で犬はというと、宗教的な事情であまり好まれない傾向はあるものの、地域性やエリア、物件によってや犬種によっても状況は猫と近いところはあるかもしれないと感じています。
その根拠は後述している、今私たちが住むクアラルンプールの賃貸物件での経験に基づいています。
いよいよ現地での物件探し
「黙認」情報ばかりだったので、一旦ペット可物件の枠にはとらわれず、普通に自分たちの希望エリアと物件のリサーチをして内見に臨みました。
また、エージェントの方にも、猫を飼う予定があることはしっかりお伝えしました。
ただ、猫のことを相談した際「犬じゃないんでしょ?なら家具の爪とぎ対策だけちゃんとしてくれれば基本大丈夫」との反応。やっぱりこの国ではそういう認識なんだなと改めてここでも実感。
一通り内見を済ませて
私たちが最終的に内見できた物件は、建物の数としては3件。いずれも、いわゆる「ペット可物件」とネットに載っていた物件ではありません。
しかしながら、全ての物件においてエージェント・オーナーには「猫は家具対策してくれるならOK」と言われました。
マレーシア全部のコンドミニアムがそうであるという話ではなく、たまたま私たちの選んだ物件や部屋がOKだった可能性もあります。
▼公式的にペット可の物件が立ち並ぶ街「デサパークシティ」についての記事。
今住んでいる賃貸コンドミニアム
いま私たちが住んでいる賃貸コンドミニアムの部屋は、事前に猫を飼うことをエージェントの方を通しオーナーにも許可をもらっています。
実際に「ペット可物件」とは公式アナウンスされていない物件でしたが、コンドミニアムの規約に「犬を飼う場合は届け出・登録をすること/ペットの共用スペースでのお散歩禁止」と記載があり、さらにはコンドミニアムのミニマート内にペットフード・猫砂が堂々と販売されていました。
そのため、恐らくペット黙認物件だと思われます。実際に、猫のみならず犬やウサギを連れているご家族を見かけています。
犬に関して、見かけるのは小型犬種のみ。(大型犬種は見かけたことはないです。)
国民比率の話とコンドミニアムの住人
マレーシアはイスラム圏で猫フレンドリーの国とは言っても、国民の約4割は非イスラム圏の方々です。
更に、クアラルンプール内のコンドミニアムの場合は特に、世界各国からの移住者や赴任者といった外国人も数多く住んでいます。
なので、クアラルンプール内のコンドミニアムの話なら実際マレーシアの国民比率の話はあてにはならず、物件やエリアによっては住んでいる方のほとんどが外国人という可能性も大いにありえます。よく考えれば当たり前ですが。
リアルな現実確認は大事
実際に私たちの住むコンドミニアムも地元の方よりも外国人が多いと感じます。中華系マレーシア人と思しき方も多く、おそらく9割の住人はイスラム教徒の方では無いのではと思います。(もちろん宗教や信仰、動物への考えは見た目だけでは分かりませんので、正確な比率は分からないです。)
猫と違い犬の場合はお散歩が必要になるので、物件の規約だけでなくエリアの状況やお散歩ルートの周辺住人等の確認もマストになるかとは思います。周辺では散歩させず、お散歩できる場所までは毎日車で移動することが可能な場合は例外だと思います。
私たちの住むコンドミニアムでは、駐車場にペット用カートで犬を連れていくご家族を目にします。コンドミニアムの外周辺でお散歩させているのは見たことがないので、おそらくお散歩できる公園やエリアまで車で通っていると思われます。
上記の話を鑑みると、極端な言い方ですが「猫が苦手で犬が好きな人の方が多い」「動物全般が苦手な人が多い」物件やエリアだったり、そういう方が隣人である可能性もあるので、それも忘れてはいけない事だと思います。
クアラルンプール地区での飼育が許可される犬種や飼育ルールについて、法律・ルールの内容を調べて新たに別の記事にまとめました。犬についての情報はこちらもあわせてどうぞ。
黙認としても守るべきこと
ペットを飼うにあたり「ほかの住人の方々や関係者の方々に迷惑をかけないこと」はもちろん大前提だと思います。具体的には鳴き声や、吠える声の対策、排せつ物の処理方法、においや毛をまき散らかさない、等々。
私たちの住むコンドミニアムにも、「犬を飼う場合は届け出・登録をすること/ペットの共用スペースでのお散歩禁止」とありますが、そのようなコンドミニアムのペットに関する規約も守ること。
暮らしの中のルールはしっかり守り、周りの人達への配慮も忘れずに行動することも大前提ですね。
ペット黙認物件を確認する3つのポイント
これは、口コミや不動産情報サイトでもなかなかわからないことですし、はっきりとした情報が少ない気がします。
私たちの経験をもとに、内見で確認できると思うポイントを3点お伝えします。
①不動産エージェントに確認
これは当たり前ですが、エージェントの方はこの手の情報に大変詳しいです。公に書いたり発信できない情報でも、対面でなら教えてくれる可能性も高いです。
コンドミニアムやエリアの住人の国籍比率やペット黙認情報をはじめ、候補物件部屋の近隣住人の情報なども分かることもあるかもしれません。気になることはどんどん聞いておきましょう。
②コンドミニアムの規約を確認
ネットで調べたりはなかなか難しいですが、我が家のコンドミニアムの場合は共用スペースに規約が張り出されています。
見つからない場合はエージェントの方にもらうか、物件のマネジメントオフィスに問い合わせて規約を送ってもらうのもひとつの方法。物件の規約の確認はマストでしておいた方がトラブルを防ぐことができます。
③コンドミニアム内ミニマートを確認
これはミニマートがある物件に限られてしまう方法ですが、ミニマート内にペット用品が販売されていたら、それは相応の需要があることを意味していると思います。
ミニマートは売り場面積が限られているので、基本的には住人たちによく売れるものを中心に商品を選定して置いていると思います。ここでペット用品があれば、ペット黙認物件なのかもと確信できる大きなポイントになるかもしれません。
もしペットを厳格に禁止している建物なら、基本的に住人しか利用できないミニマートでペット用品を販売していること自体、矛盾していることになりますしね。
他にも、知り合いや友人でその物件に住んでいるor住んでいた方がいれば様子を確認できるかもしれませんが、初めての引越しや移住でまだ知り合いもいない場合なかなかハードルが高いかも。
他、内見時にたまたまペットを連れている方を目撃できれば良いですが、そればかりは完全に運次第。(目撃できる可能性は低いと思います)
物件や建物が黙認の可能性が高いと分かっても、オーナー・エージェントへの確認・許可が一番大事なのでトラブル回避のためにもそこは何度でも強調しておきます。黙って無許可で飼うのは絶対にやめましょう。
まとめ
マレーシアの賃貸コンドミニアム物件でペットが飼えるのか悩まれている方はたくさんいらっしゃると思います。私たちも渡航前、物件選びの際に日本語の情報が乏しくとても悩んでいました。なので、同じような情報を調べている方や探している方の参考になればうれしいです。
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