”ホワイトコーヒー”を飲んだことがありますか?マレーシアで暮らしていると、カフェやコピティアムでこのメニュー名を目にすることも多いです。本記事ではそんなホワイトコーヒーの歴史と発祥の地として知られるイポーにあるホワイトコーヒーの有名店について紹介します。
イポーのホワイトコーヒー
まず「ホワイトコーヒー」とは一体何なのか?というお話から。
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え?フツーにコーヒーにミルク入れたやつの事じゃないの?
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それが全然違ってた!※私調べ
ホワイトコーヒーの歴史
19世紀、スズ鉱山が発見されたイポーには採掘のためにたくさんの中華系移民(いわゆる華僑たち)がマレーシアへやってきました。
当時英国植民地となったイポーにも英国人が暮らし、彼らがブラックコーヒーを持ち込んでいました。
しかし中華系移民たちにとって、その苦みと酸味の強いブラックコーヒーは口に合わず。
そこで彼らがブラックコーヒーに加糖練乳を加えたのがホワイトコーヒーの元々の始まりだったのだそう。
![イポーグルメ イポー発祥のホワイトコーヒーを世界に広めた小さなコピティアム【ナムヒョン 南香茶餐室 Nam Heong】@マレーシア ペラ](https://i0.wp.com/ginniemy.com/wp-content/uploads/2022/06/D9749721-B88E-47AA-9B69-A84455291DC2.jpeg?resize=1024%2C768&ssl=1)
その後も様々な改良が加えられ、現在では、アラビカ豆・ロブスタ豆・リベリカ豆の3種を調合し、パームオイル製のマーガリンで焙煎した豆で淹れるコーヒーのことを「ホワイトコーヒー」と呼ぶのだそう。※Nam Heongインタビュー記事より
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使用する豆の種類や割合、マーガリンの種類や量などお店によってもちがうんだって
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とにかくマーガリンを使ったコーヒー豆の焙煎方法がポイントらしいにゃ
Nam Heong White Coffee 情報
そんなイポーのホワイトコーヒーをマレーシア国内全域に、そして世界に広めたコーヒーブランドのお店の原点がイポーの旧市街エリアにあるということで、行くしかありませんよね。行ってきました。
お店の歴史
1958年、1人の中華系マレーシア人が小さなコピティアム「Nam Heong Ipoh 南香茶餐室」を開店。ホワイトコーヒーをはじめ様々なメニューを出す街のレストランとしてお店は繁盛し、地元イポーの方々に愛されます。
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9才のころからお店の手伝いをと働き始めた創設者のお孫さん『Goh Ching Mun』少年は、12才になる頃にはすでにお店の仕切りができるほどの才能の持ち主だったのだとか。
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イポーに天才少年、現る!
そして大人になったGoh氏は、祖父の始めた「Nam Heong Ipoh」をマレーシア全土に11の支店を展開。
更に、ホワイトコーヒーの名を看板に掲げた新たなブランド「Old Town White Coffee」を1999年に立ち上げ、Goh氏のセンス抜群なビジネス手腕によってマレーシア全土へ瞬く間に広まり、今では世界13カ国以上に輸出される一大コーヒーブランドとなりました。
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いまではマレーシアでだれもが知るブランドだけど、ここ20年くらいで一気に成長したってことよね?天才少年はいつの間にか敏腕CEOへ。
Old Town White Coffee
Nam Heong創設者の孫のGoh氏が1999年に設立したホワイトコーヒーを看板にしたコーヒーショップ「オールドタウンホワイトコーヒー」。マレーシア全土に100以上の支店をチェーン展開しており、東南アジアを中心に世界各国に展開も。
![イポーグルメ イポー発祥のホワイトコーヒーを世界に広めた小さなコピティアム【ナムヒョン 南香茶餐室 Nam Heong】@マレーシア ペラ](https://i0.wp.com/ginniemy.com/wp-content/uploads/2022/06/6C84F172-49B7-426A-B717-BABFDE1CD436.jpeg?resize=1024%2C768&ssl=1)
マレーシア全土に支店があり、主要なモールや商店街にもあるためイポーのホワイトコーヒーの味を、在住者や旅行者でも身近な場所でも楽しむことができます。
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また、スーパーや売店などでインスタントのホワイトコーヒーを購入することも可能。マレーシアのお土産にも。
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外観
イポー旧市街の南側にお店があります。サーモンピンク風の建物で角に位置してます。
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入り口
看板の下には【正宗怡保舊街場白珈琲(直訳:イポー旧市街本物ホワイトコーヒー)】の文字。
![イポーグルメ イポー発祥のホワイトコーヒーを世界に広めた小さなコピティアム【ナムヒョン 南香茶餐室 Nam Heong】@マレーシア ペラ](https://i0.wp.com/ginniemy.com/wp-content/uploads/2022/06/DC067A75-2F77-448B-A622-9843A3452C12.jpeg?resize=1256%2C942&ssl=1)
店内
▼中はとても小さなお店で、いくつか屋台が集まっていて食事もできるようになってます。ホワイトコーヒーは店内奥で注文します。
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元祖ホワイトコーヒーの証
店内にはお店の取材が載っている記事や新聞も飾られていました。
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メニュー情報
![イポーグルメ イポー発祥のホワイトコーヒーを世界に広めた小さなコピティアム【ナムヒョン 南香茶餐室 Nam Heong】@マレーシア ペラ](https://i0.wp.com/ginniemy.com/wp-content/uploads/2022/06/9B7CFC5D-37D3-4E7D-A741-64BBCEDAA3B6.jpeg?resize=1256%2C942&ssl=1)
有名店にもかかわらず価格はリーズナブル。
例えば、看板メニューのホワイトコーヒーの場合▼
- HOT/ホット RM2.1(約63円)
- COLD/コールド RM2.4(約72円)
- BIG/ビッグサイズ RM3.5(約105円)
- TA/テイクアウト RM2.9(約87円)
※RM1=30円換算の場合
注文方法
最初右の列に並んでいたのですが、ここのもうひとつの名物でもあるエッグタルト大量注文のお客さんが多かったようで一向に列が進まず。
よく見たらカウンターの左に「White Coffee←」の張り紙があったのでお店の人に確認したところ「コーヒーだけならこっちでええよ」とのことでした。笑
![イポーグルメ イポー発祥のホワイトコーヒーを世界に広めた小さなコピティアム【ナムヒョン 南香茶餐室 Nam Heong】@マレーシア ペラ](https://i0.wp.com/ginniemy.com/wp-content/uploads/2022/06/29147148-90B9-4AB0-ADB5-3FE830B1A66E.jpeg?resize=1256%2C942&ssl=1)
私たちはあまり時間がなかったので、ここではコーヒー2本テイクアウト。
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持ち帰りの場合カップと言えばカップに入れてくれますが、袋入りでもらっている方もいました。希望がある場合は注文時にちゃんと伝えておきましょうね。
移動中車の中で飲みましたが、めちゃくちゃ美味しかったです。Nam Heongのホワイトコーヒーは甘さほんのりでまろやかなので、コーヒーの苦みや酸味が苦手な方や、マレーシアあるあるな甘すぎる飲料を避けたい方にもお勧めできるかなと思います。
![イポーグルメ イポー発祥のホワイトコーヒーを世界に広めた小さなコピティアム【ナムヒョン 南香茶餐室 Nam Heong】@マレーシア ペラ](https://i0.wp.com/ginniemy.com/wp-content/uploads/2022/06/2F841227-15EC-4158-83D3-898F95130ADA.jpeg?resize=1256%2C942&ssl=1)
そしてイポーで飲む本物のホワイトコーヒーはなんだか特別な味がしました。
所在地
南香茶餐室 Nam Heong White Coffee
住所:2, Jalan Bandar Timah, 30000 Ipoh, Perak
アクセス
鉄道Ipoh駅からお店までは車で約5分、徒歩の場合約10分。
〈車/駐車スペース〉
お店目の前や通り沿いに共用駐車スペースあります。混み合っている場合は少し離れたところに停めて歩けばOK。
営業時間
6:00am – 5:00pm
まとめ
イポーで発祥し、世界に広まったという『ホワイトコーヒー』。今でこそマレーシアであれば飲める場所もたくさんありますが、せっかくイポーに旅行されるご予定ならば歴史に想いをはせながら飲むコーヒーもまた美味。
ぜひNam Heongの「元祖本物ホワイトコーヒー」おすすめです。
![Old Town White Coffee](https://i0.wp.com/ginniemy.com/wp-content/uploads/2022/06/6F32F30A-354B-4260-A23C-F84C516F9FB3.jpeg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![LANI](https://i0.wp.com/ginniemy.com/wp-content/uploads/2021/06/okey-woman.png?w=1256&ssl=1)
イポーへの旅行や観光、グルメスポットの情報収集をされている方へ、記事の内容が参考になれば幸いです。
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イポー記事リンク一覧
- Old Town White Coffee 公式ホームページ
- ニュースサイトThe Hindu内記事「A sip of history」
- ニュースサイトTatler内記事「Nam Heong Ipoh Aims To Preserve The Unique Tastes Of The Region」
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