本記事では、マレーシアでディパバリと呼ばれるインド・ヒンドゥー教で新年を祝うお正月について、簡単な概要とマレーシア クアラルンプールのインド人街(リトル・インディア)でのお祭りの様子や街の雰囲気など、実際に私が2021年11月撮影してきた写真とともにレポート・紹介します!
マレー・中華・インドと主に3つの民族で構成されるマレーシアでは、それぞれの民族の文化や伝統のお祝いを各季節ごとに楽しむことができます。
①新暦の一般的なニューイヤー、②中国暦の旧正月、③イスラム暦のラマダン明けのハリラヤ、④ヒンドゥー暦のディパバリと、1年に4回もお正月的盛り上がりが見られるのです。
年に4回も大みそかと年明け的盛り上がりがある?!すごい!!
ディパバリって何のお祭りなの?
簡単な概要
光のフェスティバルとも呼ばれ、インド・ヒンドゥー教暦の新年を祝うイベントです。マレーシアでは主にインド系マレーシア人の方々が中心となりお祝いや祈りを捧げる、宗教的にも大事なイベントのひとつ。悪(闇)に対する善(光)の勝利をお祝いします。
ヒンディー語ではDiwali(ディワリ/ディワーリー)と呼びますが、マレーシアやシンガポールではサンスクリット語のDeepavali(ディパバリ/ディーパバリ)を使って表記しているところが多いです。
インド人やインド系の方のお名前やお店の名前で「Deepa」や「Deepak」などよく目にします。Deepa=光(ひかり)を表すヒンディー語で、宗教的にも縁起が良いとされているためお名前に使われる人気の単語でもあるのだそう。
ちなみに私はボリウッド女優の「Deepika ディーピカ」さんが大好き!
2021年マレーシアのディパバリの様子
カラフルな「コーラム」各地に出現!
ディパバリ前は家を綺麗にし、ラクシュミ神をお迎えするために家の前の地面に色付の粉やお米、花びらを使って各々華やかなデザインのコーラムを描く習慣があります。
マレーシアでも街中や大きなモールの装飾で素晴らしいコーラム作品を見ることが出来ます。2021年私が撮影した各地のコーラム作品およびディパバリデコレーションを紹介します!
Midvalley Mega Mall
The Gardens Mall
Bangsar Shopping Center
Pavilion
fahrenheit88
Central i-City
iOi City Mall
iOi Mall Puchong
カラフルで素敵なディパバリデコレーションの数々にうっとり。「コーラム」は主に南インドタミル地方の呼び方で、北インドでは主に「ランゴーリ」と呼ばれるよ。
セールでインド服が安くなる!
ヒンドゥー教徒の間ではディパバリ前に新しい洋服を新調して新しい年を迎えると縁起が良いということで、主にインド系の洋服屋さんではDeepavaliセールが行われます。私もセールに便乗して新しいインド服購入。
特価コーナーが設けられていたり、店舗内全品50%オフというお店も。各店ディパバリに向けて在庫も潤沢になるので、インド服を調達するならこの時期にお買い物するのが一番お得なんじゃないかと思います。
リトルインディアのお祭り!
マレーシア クアラルンプール地区内にある、通称インド人街(Little India)と呼ばれている地域は主に以下2つのエリアがあります。
私はディパバリ前に両方のエリアを散策しました。マスジッド・インディアエリアもセールのお買い物やお祭りの雰囲気は十分楽しめますが、ブリックフィールズエリアに比べるとやや静かめだった印象。
(個人的感覚では)マスジッド・インディアエリアはお店はたくさんあるものの広範囲点在型なので、まとまった場所でとにかくお祭り的な雰囲気を楽しみたい!という方には、ブリックフィールズエリアがよりおすすめです。 これより下の写真は全てブリックフィールズエリアにて撮影したものです。
出店テントが立ち並ぶ
ブリックフィールズエリアでは歩道・車道の場所にまで出店テントがずらっと並び、街はお祭り仕様に。写真はディパバリ2日前の昼過ぎ~夕方頃の様子。
両側にアーチが並ぶメイン通り沿いも、歩道が出店テントで埋め尽くされています。
テントの中はこんな感じ!山積みになった爆竹や花火、飾りものや電飾、コーラム用の粉やライスも。見ているだけで面白くわくわくします。
※ただし、超爆音で音楽や客引きマイクパフォーマンスがあるので、耳が弱い方は要注意です。
ヘナタトゥ・メヘンディ
ヘナとは、インドで昔から染料として使われてきた天然ハーブの一種。ペースト状にしたヘナを肌の上に乗せることで肌が色付きます。ヘナタトゥは「幸運を呼ぶ」とインドではファッションとして日常的に楽しんだり、結婚式やお祭り前に豪華なデザインを施したりします。
1~2週間前後で綺麗に消えるため、気軽に楽しむことができるヘナタトゥ。デザインを選ぶのも、アーティスト達の手さばきを見るのも楽しい時間です。そこかしこにブースがあって片手10RM前後(約270円)で楽しめるので、時間があればぜひ体験することをおすすめします。
個人的に興味深いのは、北インドだと基本ヘナのカラーってブラウンが主流なんだけど、こちらではチェリー(レッド系)が主流みたい。肌の色や文化の違いで好みが違うのかな?単純に流行なのかな?
ディパバリ前夜の様子
いわゆる大みそかの夜にもちらっと街の様子を見てきました。前日以上のかなりの混雑具合と更なる爆音ミュージック、フライング爆竹(?)で最高潮の盛り上がりを見せてました。
私たちはこの日5分足らずですぐ退散しましたが、よりお祭り感を味わいたい方はこの周辺で年越しするとよりエキサイティングな経験が出来るかも?
※もし年越し参戦する場合、くれぐれも安全確保に努めてください。
ディパバリ当日~数日間
日付が変わる深夜、リトルインディアエリア含め全国各地で花火が打ち上がり、爆竹が鳴り響きます。高い建物や見晴らしの良い場所から見れるとより綺麗に見えるかと思います。
ヒンドゥー教のお家では、家族で集まりディヤと呼ばれるオイルランプを家の中で灯し、祈りを捧げます。そして当日は親せきや友人皆で集まり、ギフトを贈り合ったりスイーツを食べて新年の始まりをお祝いします。
特別な出店などのあるお祭りは前日までなので、ディパバリ当日や場所によってはその後数日間はほぼ全てのお店が土日であってもお休みとなり閉まります。
お買い物やリトルインディアへの訪問を考えている方は、タイミングに注意してください。
まとめ
この時期のマレーシアでは華やかで素敵なディパバリデコレーション達が街に現れ、芸術作品を街中でみることができるのも目にも楽しいです。 リトルインディアの街歩きは普段でも楽しいですが、お祭りの間は更に盛り上がり人も各地から集まるので、インド系の文化を体感するにはもってこいの時期だと思います。
多文化が体感できるマレーシアならではの機会に、ぜひディパバリの彩り・空気・香り・音楽・味を五感で楽しんでみてください!
2022年開催日
インド暦の第七番月初日の新月に合わせるため、毎年日にちが変わります。
2021年は11月4日(木)がディパバリ当日でしたが、今年2022年は10月24日(月)です。
今年のディパバリもとっても楽しみです!情報を探している方への参考になれば嬉しいです!
おまけ:日本でも楽しめるディワリやインドの祭典!
残念ながら2020・21年共に中止となっていましたが、日本でもディワリ(ディパバリ)をお祝いするイベントはじめインド祭りが開催されており、誰でも参加することができます。(2022年は各地で開催予定のようです!)
私も数年前にディワリ・イン・ヨコハマに行きましたが、在日インド人のみならずインドの伝統芸能やボリウッドダンスを披露する日本人の皆さんもパワフルで、グルメの出店やショッピング含めとても楽しかった思い出です。帰国された方や、これから渡航・旅行予定の方も日本で気軽にお祭りの雰囲気が味わえるおすすめのイベントです!
ディワリ・イン・ヨコハマ
東京ディワリフェスタ西葛西
神戸 インディアメーラー
インディア祭KYOTO
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